店長コラム1. 機械洗車VS手洗い洗車
機械洗車と手洗い洗車、どちらのほうが良いのでしょうか?
一般的に、お手軽なのは機械洗車、高いけどきれいになるのは手洗い洗車、と認識されていると思われます。本当に機械洗車はお手軽ですか?
まず価格の面から比較してみます。機械洗車は一番安いシャンプー洗車で400円~500円、一番高い撥水コーティング洗車で2000円程度が一般的ではないでしょうか。それに対して手洗い洗車は、車種によりますが2000円~3000円程度となります。
確かにさっと汚れを流したいだけならシャンプー洗車で十分ですが、下回り洗浄やホイール洗浄は別料金です。また拭き上げは自分でしなければならず、ボディ隙間の水分を飛ばすために高圧エアーを使おうとすると、また料金がかかります。
それでも、機械洗車で一通りきれいに洗車・拭き上げまでするとおよそ1,000円、手洗い洗車では2,500円程度と、機械洗車に軍配が上がります。
次に所要時間の面から比較してみます。確かに機械洗車は素早く行われますが、それは誰も並んでおらず、すぐに開始できることが前提です。
一般的に、機械洗車のシャンプー洗車では数分で、撥水コーティング洗車では10分程度必要とされています。すると平均すると1台あたり5分程度かかることになります。
ところが雨の降った後や花粉・黄砂の季節、あるいは週末や連休中には長蛇の列ができることは皆さんご存じでしょう。5,6台の行列ができてしまうと、洗車終了して拭き上げるまでに1時間かかることなどざらにあります。
手洗い洗車の場合、大型ワンボックスカーでも1時間あれば完了します。通常時では機械洗車のほうが早く完了するでしょうが、土日や大型連休、お盆や年末など込み合っている時期は、予約のできる手洗い洗車を検討する価値は十分にあると思います。
最後に洗車傷について考えてみます。機械洗車では傷が入らないと機械メーカーは言っています。確かに一昔前の洗車機と比べると傷は入りにくくなっていますが、それでも完全に防ぐことはできません。それは洗車機のブラシが当たることによる傷であったり(メーカーはブラシ痕と呼称)、ボディについている砂や汚れを巻き込んで洗車したり、前の車の汚れがブラシに残っていることが原因です。
また、洗車後の拭き上げの際、落ち切らなかった水垢や汚れを拭き取ろうとして、力を入れすぎてしまった結果、タオルによる線キズをいれてしまうこともあります。
特にボディに張り付いた虫は軽くこすっただけでは落ちにくく、思わず力をこめがちですが、まさにタオル傷の原因となります。
「タオルでこすっただけでも傷が入る?マイクロファイバークロスなら良いのでは?」と思われるかもしれませんが、マイクロファイバークロスだろうと力をいれて拭き上げれば傷が入ります。特にソリッドブラックの車は顕著でしょう。
ボディに洗車傷が入るとどうなるか。細かく薄い線キズが無数に入ると、ボディに当たる光の反射が乱れ、またその線キズに汚れが入り込むことで、くすんで見えるようになります。大抵の場合、研磨をすることで消えるので、研磨することでボディ本来の発色が戻ってくるのです。